塾の先生は、なぜ問題がスラスラ解けるのか?

今は昔、進学塾に勤め始めた最初の数ヶ月のこと、

私は生徒の持ってくる質問(多くは入試問題)に答えることが出来なかった。

そりゃそうである。

受験生だった頃なんて、大卒の人間からすると、高校受験でも7年以上昔である。

覚えているのは「あー、こんなんやったなー」くらいである。

進学塾の講師と言っても、一部の人を除いて、みなその程度からのスタートであった。

 

それで授業が出来るのか?

授業は、予習をするので、質問室とは違って、なんとかなった。

それでも、1日に小5算数、小6理科、中3数学、中2数学の4時間の授業があるとして、

全部の問題を初めから解く時間なんてない。

問題を見て→すぐに答えを見て→解き方を頭に入れる!

次に、問題からなぜこの解き方を思いつくのか?を考える。

(授業で話せるようにするのだ)

次に、この問題で使用する基本定理の復習をどのタイミングでするのか、

つまり、授業の構成を考える。

最初の半年くらいは、自力で全く解けないような問題を、そうやって解説していったのである。

その結果・・・

これで驚異的に学力がついた(笑

実は、短期的に受験学力を上げる方法はこれしかないと思っている。

これで半年後には、質問に答えられなかった新米講師が、

入試問題をほぼスラスラ解ける、

一人前の先生になってしまうのだから!

 

これは

「暗記数学」

(和田秀樹:青チャートの暗記で東大医学部にも受かる「数学は暗記だ」で超有名な勉強法)

と同じ事であるので、いまさらな話ではある。

なので、語り尽くされた数学ではなく、

英語の勉強法で説明してみようと思う

英語の勉強をするとき、

標準的には、こんな感じだろう。

①問題を解く

②答え合わせをする

(ここでおわる人は成績が上がらないよね!)

③まちがえたところを理解する。

(ここでおわる人も多いよね!)

④知らなかった単語や熟語、構文を覚える。

音読したりして、しっかり暗記する。

→この結果、その問題をしっかり理解して→

⑤数日後、2回目に解いたら満点取れるようにする(最終到着点)。

 

これを、最も楽で効果的な方法に変えてみよう。

①②③いらん。時間かかるだけ。

④→⑤だけをやる。

そして、最終到着点に最短に迫るのである!

ついでに、自分が教壇にたつつもりで、

「ここがポイントだよ」

みたいな、授業の山場を作ってみると良いだろう!

それで、我々進学塾の新米講師は、半年で一人前になってしまうのだから。

この勉強法なら、勉強時間は3分の1に圧縮できるだろう。

これなら、逆転可能だ。

だいたい、出来ない生徒は①②に何時間もかけるものだから・・・。

 

他人が①→⑤で10題マスターする時間に

あなたが④→⑤で30題マスターすれば、

逆転するのは当然ではないだろうか!

こんな重要な勉強法をばらしても大丈夫か?

だいじょうぶ。

たいていの人は、勉強法を変える勇気がない。

相変わらず今日も明日も①→③だけやって、

勉強したつもりになっているのである。

もう一度同じ問題を解いても満点にならないような、

そんな身についていない勉強法を、

ただ繰り返すのである。

それが普通だから、という理由で。

だから、大事なことをブログでばらしても平気なんです。