先日、英語の勉強法に関する他塾のブログを読んでいて驚いたことがあった。
 
大学受験の英語について書いてあるのだが、
「英語で本文(長文)を読む必要があるか?」
という論点で書かれたブログだった。
 
その塾の結論は、
設問を読めば
本文を読まなくても解ける
問題がある」
設問をしっかり読んで、
見当をつけて本文の該当する箇所だけを読めば良い。
そういう結論でした。

その結論を補強するために、
実際に過去問から設問があげられていて、
本文を参照せずに解けることを示していました。
 
うーん(苦笑)
およそ文法問題であれば、
本文の下線部だけを読めば、
本文を全く読まなくても解けることはよくあります。

しかしこのブログが、
一学期に掲載されるのはちょっと違うかなと思います。

「1ヶ月後に入試です、学力が全然ありません!
どうしましょう?」
という生徒に対しては、
素晴らしいアドバイスだと思います。
 
しかし、1年後に入試を受けようという春先に、
生徒に話す内容とは思えませんでした。
本気にする生徒がいたらかわいそうというか、
自業自得というか・・・。

さて、入試まで1年あるならば英語読解力をつけるべきです。
その際は、
逆に設問などを無視して
本文を読んで意味がわかる、
本文をできるだけ短い時間で読んで内容を理解できる、
という状態を目指すべきだと私は思います。
設問の練習などは入試半年前あるいはもっと短くても良いでしょう。

実は先日、生徒から似たような質問を受けました。
英検を受ける予定の生徒で、受験日の少し前だったのですが
「長文は、全部読まなくてもいいですよね?」
と聞いてきました。

私の答えは、
「長文を読んでたら時間がなくなるとか、
要するに学力が追いついていないなら、
設問だけを読んで下線部の前後をしっかり見て答えるので精一杯だと思う。
そうならば、全文無理に読まない方がいいよ。

長文読んでも時間が足りるなら、ちゃんと読んだ方が点数は上がるよ!
英検の場合、設問を読んでから長文を頭から読んでいくと、
すぐに設問1の答えに出くわすから、
答えを見つけたら設問1を答えて、
次に設問2を読み、
その後さっき読んだ続きの本文を読み進めていくと、
設問2の答えが書いてあるから、見つけ次第設問2に回答し、
設問3を読んでまた本文の続きから読み進んでいけば、
ほぼ間違えることなく全問解けるよ。」
こんな感じです。

読むべきか、読まなくて良いかは、
テストの戦術の問題です。
 
実力によって戦術が変わるのは当然のこと。
ただ、これから勉強しようという人には、
ちゃんと実力を付けて戦えるように準備して欲しいと思います。
 
まだ、夏休み前ですから!